【ネットワーク:Cisco】ルータをDHCPサーバとして設定(VLAN別に割り当てできるか検証)
前回記事にしましたが書籍を参考にCiscoルータをDHCPサーバとして設定し、IPアドレスが払いだされることを確認することができました。
次は、DHCPサーバでプールを2つ作成し、VLAN別(VLAN10、VLAN20)にIPアドレスが払い出されるか検証したいと思います。
ルータにはサブインターフェースを設定し、スイッチとの接続はRouter on a Stickを利用します。
環境
・Ciscoルータ
型番:C891FJ-K9
・Cisco catalyst 2960 8ポートスイッチ
型番:WS-C2960C-8TC-L
・管理VLANの VLAN 1 は無効
・VLAN
VLAN10(192.168.10.0)
VLAN20(192.168.20.0)
スイッチの設定
VLAN10、VLAN20を作成し、ポートへ紐づけ、ルータと接続するためのポートをトランクリンクに設定します。
初期設定は割愛しています。
デフォルトで作られているVLAN1を管理VLANから無効化
SW01#conf t
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
SW01(config)#interface vlan 1
SW01(config-if)#shutdown
SW01(config-if)#end
SW01#
VLAN10 を作成し、Fa0/1へ紐づけ
SW01#conf t
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
SW01(config)#vlan 10
SW01(config-vlan)#name vlan10
SW01(config-vlan)#exit
SW01#conf t
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
SW01(config)#int Fa0/1
SW01(config-if)#switchport mode access
SW01(config-if)#switchport access vlan 10
SW01(config-if)#no shutdown
SW01(config-if)#end
SW01#
VLAN20 を作成し、Fa0/2へ紐づけ
SW01#conf t
SW01(config)#vlan 20
SW01(config-vlan)#name vlan20
SW01(config-vlan)#end
SW01#conf t
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
SW01(config)#int Fa0/2
SW01(config-if)#switchport mode access
SW01(config-if)#switchport access vlan 20
SW01(config-if)#no shutdown
SW01(config-if)#end
SW01#
Fa0/8をトランクリンクに設定
※この機種?、このIOS?は、encapsulationコマンドが存在していないので1つのコマンドだけでトランクリンクが設定できました
SW01#conf t
SW01(config)#int Fa0/8
SW01(config-if)#switchport mode trunk
トランクリンクを確認するにはポートがリンクアップしている必要があるので対抗のルータ側も設定し、LANケーブルを接続してから確認します。
(この時点ではスイッチ側しか設定してないので show int trunk を実行しても結果は返りません)
参考:
ルータの設定(サブインターフェースの作成)
ルータはトランク設定が存在しないのでスイッチと接続するためのポートへサブインターフェースを設定し、VLAN10、VLAN20が流れるようにします。
そのあとにDHCPの設定を行います。
初期設定は割愛しています。
Fa0を有効化
RT01#conf t
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
RT01(config)#int Fa0
RT01(config-if)#no shutdown
RT01(config-if)#end
RT01#
Fa0にvlan10用のサブインターフェース「Fa0.10」を作成
RT01#conf t
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
RT01(config)#int Fa0.10
RT01(config-subif)#encapsulation dot1Q 10
RT01(config-subif)#ip address 192.168.10.254 255.255.255.0
RT01(config-subif)#no shutdown
RT01(config-subif)#end
RT01#
Fa0にvlan20用のサブインターフェース「Fa0.20」を作成
RT01#conf t
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
RT01(config)#int Fa0.20
RT01(config-subif)#encapsulation dot1Q 20
RT01(config-subif)#ip address 192.168.20.254 255.255.255.0
RT01(config-subif)#no shutdown
RT01(config-subif)#end
RT01#
ルーティングテーブルを確認
スイッチのトランクポート Gi0/8 とルータのサブインターフェースポート Fa0がLANケーブルで接続してからルーティングテーブルを確認します。緑色の網掛けがVLAN10用、橙色の網掛けがVLAN20用です。
まだDHCPは設定してないので固定IPアドレスとなりますが、スイッチへ接続したPC同士(VLAN10、VLAN20)でPING疎通できることを確認しています。
ルータの設定(DHCPの設定)
VLAN10用、VLAN20用のDHCPアドレスプールをそれぞれ作成し、設定します。
VLAN10用アドレスプールの作成と設定
コンフィグレーションモードへ移動
RT01#conf t
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
RT01(config)#
アドレスプールの作成
RT01(config)#ip dhcp pool DHCPVLAV10
配布するIPアドレスのネットワークとサブネットを指定
RT01(dhcp-config)#network 192.168.10.0 255.255.255.0
デフォルトゲートウェイの指定
RT01(dhcp-config)#default-router 192.168.10.254
リース期間の指定
RT01(dhcp-config)#lease 5
コンフィグレーションモードへ移動
RT01(dhcp-config)#exit
RT01(config)#
ルータのIPアドレスを除外
今回はデフォルトゲートウェイに設定するIPアドレスを除外
各セグメントで配布するアドレスの第4オクテットを254としたものをデフォルトゲートウェイとする
RT01(config)#ip dhcp excluded-address 192.168.10.254
設定の反映と保存
RT01(config)#exit
RT01#
RT01#wr
Building configuration…
[OK]
RT01#
VLAN20用アドレスプールの作成と設定
コンフィグレーションモードへ移動
RT01#conf t
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
RT01(config)#
アドレスプールの作成
RT01(config)#ip dhcp pool DHCPVLAV20
配布するIPアドレスのネットワークとサブネットを指定
RT01(dhcp-config)#network 192.168.20.0 255.255.255.0
デフォルトゲートウェイの指定
RT01(dhcp-config)#default-router 192.168.20.254
リース期間の指定
RT01(dhcp-config)#lease 5
コンフィグレーションモードへ移動
RT01(dhcp-config)#exit
RT01(config)#
ルータのIPアドレスを除外
今回はデフォルトゲートウェイに設定するIPアドレスを除外
各セグメントで配布するアドレスの第4オクテットを254としたものをデフォルトゲートウェイとする
RT01(config)#ip dhcp excluded-address 192.168.20.254
設定の反映と保存
RT01(config)#exit
RT01#
RT01#wr
Building configuration…
[OK]
RT01#
DHCP設定の確認
DHCP設定後にアドレスプールを確認、設計どおり2つのプールが作成されています。
まだ端末は接続していないので「 Leased addresses」は「0」になっています。
緑色の網掛けがVLAN10用、橙色の網掛けがVLAN20用です。
IPアドレスの割り当て状況を確認します。まだ割り当てられていません。
端末をスイッチへ接続し、DHCP割り当てを確認
Windows端末2台をスイッチのFa0/1(VLAN10)、Fa0/2(VLAN20)へ接続し、DHCPサーバによりIPアドレスが自動割り当てされることを確認します。
DHCPのアドレスプールを確認します。
緑色の網掛けがVLAN10用、橙色の網掛けがVLAN20用です。
それぞれ「Leased addresses」が「1」となりIPドレスが1つ払いだされたことがわかります。
「Current index」は、次に払い出されるIPアドレスを示しています。
IPアドレスの割り当て状況を確認します。緑色の網掛けがVLAN10用、橙色の網掛けがVLAN20用です。
端末側のコマンドプロンプトでIPアドレスが自動取得されていることを確認します。緑色の網掛けがVLAN10用、橙色の網掛けがVLAN20用です。
まとめ
当初の想定どおり動作を確認することができました。次はDHCPリレーエージェントを検証してみたいと思います。
その他、いろいろと検証してみた結果は、以下へまとめています。